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株式会社オプティム 菅谷俊二 | IT技術サービスでマザーズ上場 急成長を支える〝特許〟の強み

株式会社オプティム 代表取締役社長 菅谷俊二

スマホなどの特許国内ランク3位の実績

当初から知的財産の蓄積に重点的に取り組んだことが、オプティムの成長を担保した。2014年10月に東証マザーズに上場した同社はクラウドデバイスマネジメントサービス、リモートマネジメントサービスなどを展開する。

パテント・リザルト社の調査によると、12年の「情報通信業界の特許資産規模ランキング」で、同社は第9位にランクされた。10位以内にはNTTやマイクロソフト、ヤフー、日本放送協会などそうそうたる顔ぶれが並び、2000年設立の同社は異彩を放っている。同じくパテント・リザルト社の「スマートフォン等による電子デバイス管理技術1994年–2014年8月末・国内特許総合ランキング」で、同社はパナソニック、シャープに次いで第3位にランクされている。

佐賀大学在学中に同社を設立した社長の菅谷俊二は強調する。

「大手企業はアライアンス先を選ぶ際に特許を重視する。一方で、ベンチャー企業のビジネスをフェアに守るのは知財だ。われわれにとって、新しいビジネスを創造する会社が特許から始まるのは当たり前のことだ」

アイデア創出→研究開発→特許取得→大手企業との提携→シェア獲得→収益化。このサイクルで同社は成長してきた。主力サービスのクラウドデバイスマネジメントサービスは国内デバイスマネジメント市場のシェアで3年連続1位を継続中だ。OEM提供先であるNTT東日本や大塚商会、キヤノンなどが「当社のサービスをスタンダードとして法人営業を行なっているので、スマホ需要の拡大とともに伸びている」(菅谷)という。

新入社員が開発した画期的サービス

同社の収益構造はライセンス料によるストック収益がメインで、14年3月期売上高17億900万円の80%以上をライセンス料が占めている。取得した特許のなかには新卒社員が担当した案件もあるというから、相当闊達な研究開発風土が培われているのだろう。

聞けば、何か特徴的な就労制度を設けているわけではない。注力しているのは主に3点だ。第1に、どんな小さな仕事にも意味を付けて指示すること。第2に、教育よりも学習を重視して、まずは何事も経験させること。そして第3に、チャレンジの過程で仕事を楽しませることである。

この職場環境で14年入社の新卒社員チームが、準新刊雑誌の定額購読サービスを中心にした「タブレット使い放題」を開発した。このサービスには『週刊東洋経済』『プレジデント』『週刊プレーボーイ』『るるぶ』など296誌の準新刊が登録され、月500円の定額で各誌のフルコンテンツを読み放題できる。出版社との交渉も新入社員が担当した。

同社の人員は新卒では14年4月の10人に続いて15年4月に10人、16年4月には20人の採用を計画。中途では毎年20人前後を採用している。採用面接で確認するのは入社後にどの部署で何をやりたいのか。入社への本気度を審査するのだ。さらに関心を持ったテクノロジーのトレンドを話してもらって「どれだけ深く社会を見ているかを評価する」(菅谷)。 いわば特許取得に臨める人材かどうかを見極めているようだ。

引用元:CEO社長情報

記事掲載日:2015年1月

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