目指すはデータプラットフォーマ―。インターネットの価値向上に貢献したい
「Web改善のパートナー」として、企業のデジタルマーケティングにおける成果向上を目指すUNCOVER TRUTH。自社で開発したUI/UX解析ツール「USERDIVE」(ユーザーダイブ)の利便性が評価され、設立からわずか4年ながら、300社以上もの大手企業で改善実績を挙げています。ターゲットとするのは国内だけではありません。将来的には世界戦略も思い描いています。同社の事業概要、強み、今後の成長ビジョンをCEOの石川敬三氏に聞きました。
Webサイトにおけるユーザーのデータを分析し、収益向上への改善施策を提案
――創業の経緯を聞かせてください。
僕自身、インターネットというインフラが大好きです。ただ、利用用途という点では95%以上が調べることが目的になっています。でも、検索して辿りついたサイト自体が使いづらかったり、不便であったりすると、ユーザーは離脱してしまいます。これが、疑問であり、不満でした。だったら、サイト自体を僕らが変えていけば、インターネット全体が良くなるのでは考え、2013年4月にこの会社を立ち上げました。
――事業の概要を説明していただけますか。
僕たちはお客様のWebサイトを改善し、成果を最大化する事業を展開しています。具体的には、WebサイトのユーザビリティやCVR(コンバージョンレート)を向上させる分析ツールを提供するとともにコンサルティングを行っています。メーカーでありながらサービサーでもある。そうした独自の立ち位置にいるのが、僕らの特徴でもあり強みといえます。
実際に僕らが提供しているのは、WebサイトのUI/UX解析ツール「USERDIVE」です。その特徴は、ヒートマップや動画を活用してユーザーのあらゆる行動を可視化し、強力な分析ができるなど、サイトのパフォーマンスを改善する豊富な機能が盛り込まれていることです。他にも、ネイティブアプリのUI/UX解析ツール「USERDIVE for Apps」も提供しています。一方、コンサルティング・フェーズでは、それらのツールが取得した膨大なデータに基づいて、Webサイト改善に向けたPDCAサイクルの運用支援を行い、収益アップを図っています。コンサルタント部隊は当初は数名体制でしたが、2015年1月に日本No.1のWebアナリストである小川卓がジョインしてから、体制が一気に強化されました。
――貴社の強みはどこにあるのでしょうか。
二点あります。第一には半分はメーカー、ツール提供者であるということです。だから、データの中味をしっかりと理解できています。しかも、自分たちでツールを使って分析をしているので、「こういう機能があればもっと結果を出せるようになる」といったアイデアを反映させていけます。自ずと、ヒット率の高いしっかりとした分析が実現できます。
もう一点は、ほとんどの企業がWeb解析をまだ自力でやるに至っていないということです。
僕らのクライアントの多くも、ツールに触れてはいるものの分析や改善はできていません。
自ずと、僕たちの存在感が生まれてくるわけです。
デジタルマーケティングの時代を迎えニーズが高まる、今後はグローバル進出を目指す
――事業の進捗はいかがですか。
ビジネスは好調です。ありがたいことにクチコミや紹介、セミナーなどによって多数のお客様が獲得できています。特に今年は凄いです。大手クライアントから「年間予算に組み込みたい」といったお話しが数多く来ています。事前に予算取りをしていただけるようになったということは、Web解析そのものが企業としてやらなければいけない項目として認められたことになります。これは、我々にとって実感値として大きな出来事といえます。背景には、デジタルマーケティングへの流れが加速しているという事実があります。
――2016年にはベンチャーキャピタルからの資金調達やメンバーズとの業務提携もされました。強化を図っていることは何ですか。
いずれもさらなる飛躍に向けた取り組みといます。マーケットが一気に加速しはじめてきたなか、そのスピード感においていかれないようにしなければいけません。そのためにも、さらなるプロダクト開発や事業体制の強化のための人材採用を目的として資金調達を行いました。また、メンバーズとの業務提携は、双方の事業メリットの創出を図ったものです。同社は大手企業向けWeb運用サービスにおいて、豊富な実績を誇っており、お互いがパートナーになることで大きな成果が得られると判断しました。
――今後の展望を聞かせてください。
さらなる飛躍に向けて3つのテーマを想定しています。一つは、Web事業の堅実な伸長です。二つ目は海外展開です。もう一つは、「USERDIVE for Apps」の展開本格化です。
海外展開としては、まずはグローバル進出に意欲的な日系大手企業と広告代理店経由による外資系大手企業へのアプローチを強化していきます。実働部隊として、2017年4月に海外事業部を立ち上げます。また、「USERDIVE for Apps」は今年結構ブレイクするのではと期待を寄せており、こちらも事業部化する予定です。
最終的に僕らが目指しているのは、データプラットフォーマーです。場合によっては、20年後にはWebサイトはなくなるかもしれません。でも、コンテンツは絶対に存在し続けます。そのコンテンツのデータを持っているのが僕らの最大の強み。それらをカタチを変えて提供したり、分析していくところが僕らの最終地点になってくると思っています。
引用元:ベンチャータイムス
記事掲載日:2017年3月27日