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株式会社LBI 米道利成 | 自分の意思が世の中に反映できる「最適化社会」を目指して:ソーシャルレンディングプラットフォームを開発

株式会社LBI 代表取締役 米道利成

株式会社LBIは来たるべき最適化社会を見据えて、ブロックチェーン技術やAI技術を用いた金融プラットフォームを構築している。同社は「第ニ種金融商品取引業」と「貸金業登録番号」の資格を有しており、ソーシャルレンディング事業に注力。今後は第一種金融商品取引業の登録も目指している。

ソーシャルレンディングとはお金を借りたい企業と、お金を貸したい個人とをマッチングさせるサービスである。個人が1万円程度の少額から貸付をすることができることから投資の門戸を広げると注目を集めている。しかし、ソーシャルレンディングには3ヶ月や6ヶ月といった短期の貸付しかできないという課題が存在した。

今回インタビューさせていただいた株式会社LBIはブロックチェーン技術を使って長期貸付を可能にするソーシャルレンディングシステム「BANKNEXT」をローンチ予定。ブロックチェーン技術を使って流動性を高めたソーシャルレンディングということで注目を集めている。

この記事では株式会社LBIの代表取締役である米道利成 氏の現在の事業に至るまでの道のりや、事業にかける強い思いまでお話を伺った。

経歴:山一證券から医療・介護分野へ

米道氏は山一證券にて債券トレーディング業務に携わったのち、医療法人で約7年間在籍。その後、医療・介護の専門投資会社で、病院再生事業、老人ホームの開発、許認可、流動化を担当し現在に至る。

山一證券時代:人の優しさや、大切さに気がつく

「もともと私は山一證券で個人営業をしており、様々なところに訪問してお客様と話し、株や社債、投資信託を買って頂くということをしておりました。その後は本社の債権部で国内外の債権も含めてディーラーをやっていました。山一證券では中小企業などの社長さんとお話させていただいて、人の優しさや、人柄をよく見るようになりました。良いお客さんに恵まれないと、金融業というのは成り立たないと実感し、今でも大切にしています。金融業がより未来形になったとしても、そういったベーシックなところは大切にしていかないと金融業は成り立たないと思っています」

医療介護領域へ

米道氏は山一證券を退社した後に、医療法人に勤めた。

「医療というとお医者さんが主人公のところなので、医療法人で私に何が出来るのか手探りではじめました。病院の事務方で自分の仕事を見つけるにはなんでも屋になることが重要です。病院で使っている薬の勉強もしますし、お医者さんの使用する医療材料の勉強もします。銀行さんとの交渉の窓口になり、病院を新築するときには、土地を扱う不動産業務も行うことになります。医療法人に入ったことで、非常に多岐に渡って学びを深め、様々な仕事が出来るようになりました」

「医療法人の後に医療のネットワークを作るような会社や医療・介護施設の流動化をする会社にもいました。病院での土台をベースにしながら、やはり医療や介護、福祉の世界のなかで、金融の切り口からできるところを中心に仕事をしています」

仕事の原点は規制業種を改善したいという思い

一般的には、山一證券を退職後、そのまま金融機関に勤めることもできたはずだ。なぜ医療分野に携わるようになったのだろうか。

「身内に医療従事者がいたこと、また大学の友人にお医者さんが多かったことから医療に興味がありました。そして、仕事の原点として、規制業種や昔からの業種は工夫できることがもっとあるのでは、という思いがありました。同じことをずっとやっているよりも、いろんな縛りがあるなかで少しの工夫することで仕事が伸びる。そこに仕事の面白みがあるのではと思っています。医療が身近だったことに加えて、規制業種に興味があったこと、2つの視点から医療業界に入ろうと考えました」

規制業界の中で工夫をし、改善する事例としてメディカルフィットネスとリハビリ施設を併用し、大きく事業のコストを改善したこともあると言う。

「メディカルフィットネスというものをリハビリ施設、機能訓練室を同じ場所を使って併設できないか挑戦したことがあります。一般的には難しいと思われがちですが、エリアやブロックをちゃんと区別するとできるようになります」

「一般的に規制を読むと、メディカルフィットネスをやるには新しく建物を建てなくてはいけないのではと思われています。ここで規制業種の中ではあるけど工夫すると、メディカルフィットネスとリハビリの施設を併設することができ、新しく建物を建てるお金が不要になります。糖尿病や高血圧の方に病院のなかで安心して運動していただいて、健康改善して頂くために申請しました」

「最初は規制側も申請されたことがないので、判断に困っていました。だめとは書いていないので、出来る可能性がある。そこで官僚の方々とお話させていただいて、規制に違反しないなかで、併設することができました」

「この規制の中で工夫するというのは、LBIでの事業にもつながっていきます。今も金融業をやっていますが、基本的には医療・介護の分野にも力を入れていきたいと考えています」

事業への思い:最適化社会を構想する

株式会社LBIの公式サイトには「機械化社会、情報化社会の後に来るものは最適化社会であるといわれています」と書かれていた。米道氏の考える最適化社会とはどのようなものなのだろうか。

「金融技術と生活が離れていなくて、近いものにもう一度戻っていく。意味のあるものにお金が回るというのを個人が選べるのが最適化社会と思います。今は銀行や一部の特殊な人がお金の配分先を決めています。一方で、ソーシャルレンディングなどの金融技術は従来と比べて個人にフォーカスしています。個人個人の意思決定が全体の最適化を決めていくほうが、より安全で、自分の感覚にあった社会が作れる。それが最適化社会のいいところだと思っています」

「自分たちが小さいながらも選択するというところが社会の方向性を導く。そのためにも今までと違った、個別性と透明性を持つのがフィンテックの力です」

「最適化社会は情報化社会の次に来るものだと考えています。インターネットの出現で、今では誰もがSNSなどで発信することができる。もっと社会をより良くする意味での自分の意思が世の中に反映できる社会。フィンテックを最大限活用して、社会の方向性を変えていく一助になりたいというのが、LBI社の目標でもあります」

現在LBI社はソーシャルレンディングにブロックチェーン技術を導入し、長期の貸付と流動性を与えることで、より多くの人が資産運用に取り組めるようなシステムを開発。今後はAIを活用したロボアドバイザーや、個人認証のデジタル化など最新技術を活用したプラットフォームを目指している。

デジタル化の時代に金融がどのように変わっていくのか。今後のLBI社の動向に注目したい。

引用元:ベンチャータイムス

記事掲載日:2020/04/30

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